扶桑町
この街に向いている人
扶桑町の暮らしを詳しく知る
「扶桑町は何もない。人に例えれば平凡だ。でも、平凡だが素直で誠実な人間だ」——かつて扶桑町の町長はこう語りました。
この言葉が、愛知県丹羽郡扶桑町の本質をよく表しています。派手な観光名所があるわけではない。でも、住む場所として考えたとき、この町には驚くほどバランスの取れた暮らしやすさがあります。
名古屋駅まで特急20分。半径2kmのコンパクトな町の中にスーパーもショッピングモールも病院も学校もすべてが揃う。治安は良好で自然も豊か。その結果、人口減少に悩む自治体が多い中、扶桑町は長年にわたって人口が増え続け、2022年には3万5千人に到達しました。
「ちょうどいい田舎」と称される扶桑町の暮らしを、詳しく見ていきましょう。
交通アクセス——名古屋まで特急20分、町内に3駅
扶桑町には名鉄犬山線の柏森駅・扶桑駅・木津用水駅の3駅があります。特に柏森駅には特急が停車し、名古屋駅まで乗り換えなし約20分。名古屋市内の多くの駅と変わらない所要時間です。
名古屋市営地下鉄鶴舞線との相互直通運転も行われており、名古屋市中心部への通勤・通学は非常にスムーズ。中部国際空港行きの準急・急行も停車するため、空港へも乗り換えなしでアクセスできます。
車の場合は国道41号線が町の東部を通っており、名古屋高速11号小牧線を利用すれば名古屋中心部まで約30分。小牧インターが近いため、東名高速や名神高速への接続も良好です。
一方で町内のバス路線は限られているため、駅から離れたエリアでは車があった方が便利です。ただし町全体が半径2km程度とコンパクトなので、自転車でも十分に移動できる距離感です。駅周辺の駐輪場は無料で利用でき、駐車場も1日300〜400円程度と手頃です。
買い物環境——コンパクトなのに充実の商業施設
扶桑町の買い物環境は、町の規模からは想像できないほど充実しています。
扶桑駅東部にはイオン扶桑ショッピングセンターがあり、約100店舗が集まっています。1階のスーパーは23時まで営業しており、仕事帰りの買い物にも対応。日用品から衣料品まで、ここだけで大半の買い物が済んでしまいます。
それ以外にもスーパーバロー、ドラッグストア、コンビニが町内各所に点在。県道沿いにはスーパーや100円ショップ、ファミリーレストランが入る複合商業施設もあります。隣接する江南市のアピタや大口町のショッピング施設も車ですぐの距離。
住民の口コミでも「町内のどこに住んでも買い物に困らない」という声が多く、これはコンパクトな町ならではの強みです。半径2kmに必要なものがすべて揃っているため、大きな移動をしなくても日常生活が完結します。
子育て環境——人口増加が証明する子育てのしやすさ
扶桑町に子育て世帯が多く集まっている理由は、環境の良さにあります。
2023年には拠点児童センター「ひまわり」がオープン。子どもが自由に遊べる場所に加え、子育て相談や交流イベントの拠点として機能しています。町内には保育園・幼稚園が充実しており、英語教育に力を入れている園もあるそうです。
木曽川扶桑緑地公園は約10ヘクタールの広大な敷地を持つ自然公園で、グラウンドや芝生広場、遊具、サイクリングロード、キャンプ場まで備えています。休日には子ども連れの家族で賑わう、町を代表する子育てスポットです。
教育面では町内に小学校・中学校が複数あり、コンパクトな町なので通学距離が短いのも利点。高校は近隣の犬山市や江南市の学校が通学圏内で、名鉄犬山線で名古屋市内の高校にも通えます。
医療面では、隣接する江南市の江南厚生病院が総合病院として地域の信頼を集めており、町内にも個人医院が多数あります。「迷うほどある」と住民が言うほどの充実ぶりです。
治安と住環境——静かで穏やかな住宅街
扶桑町の治安の良さは、住民の口コミでも高く評価されています。「犯罪があったという話を聞いたことがない」「住んでいる間、特に騒がしい騒動もなかった」「火の用心の声が聞こえてくる平和な雰囲気」といった声が目立ちます。
町全体が落ち着いた住宅街で、適度に自然が残る環境。西側は木曽川沿いの田園地帯で、特産の守口大根が栽培される緑豊かなエリア。東側は国道や鉄道沿いの市街地。好みに応じてエリアを選べるのもポイントです。
住宅価格は名古屋市内と比較して大幅に手頃で、名古屋通勤圏内でマイホームを構えたい方にとって魅力的な選択肢です。空き家バンクも開設されており、移住を検討する方は利用を検討してみてもよいでしょう。
注意点としては、道が狭い場所が多いこと、国道41号線沿いは大型車の交通量が多いことが挙げられます。また住民税がやや高いという声もあるため、事前の確認をおすすめします。
守口大根とご当地グルメ——知る人ぞ知る特産品
扶桑町の特産品として有名なのが守口大根。一般的な大根と異なり、直径2〜3cmと細く、長いものでは180cmにも達する世界一長い大根です。2013年には191.7cmの守口大根がギネス世界記録に認定されています。
全国の守口大根生産の約7割を扶桑町が占めており、木曽川の恵みがもたらす肥沃な土壌がこの特産品を育んでいます。守口漬けは粕漬けの一種で、独特の風味が人気。毎年12月から2月にかけての収穫シーズンには、農協や事業者による収穫体験会も開催されます。
ご当地グルメとしては「扶桑カレー」が知られています。扶桑町商工会青年部が2012年からプロデュースしているレトルトカレーで、町の花であるヒマワリの種と、丹羽(にわ)郡にちなんだ鶏の手羽先が具材。甘口と辛口の2種類があり、累計販売数は1万食を突破しています。
また、約400年の歴史を持つ伝統工芸品「儀典用端折長柄傘」は、野点やお茶会で使われる装飾傘で、町の無形文化財に指定されています。14代にわたって傘作りを続けている製造所があり、伝統の技法が今に受け継がれています。
扶桑町はこんな人におすすめ
名古屋に通勤しながら、のどかな環境で暮らしたい方。 特急20分の距離で、名古屋市内と変わらない通勤時間を実現しつつ、住宅コストは大幅に抑えられます。
子育て世帯で、コンパクトに暮らしたい方。 保育園、学校、病院、公園、買い物施設が半径2km圏内にすべて揃う環境は、忙しい子育て世代にとって大きなメリットです。
「派手さはなくていいから、バランスの良い暮らしを送りたい」という方。 扶桑町はまさに「ちょうどいい田舎」。人口増加が続いていること自体が、この町の住みやすさの何よりの証明です。
一方で、娯楽施設はほぼなく、カラオケや映画館を利用するには名古屋方面に出る必要があります。バスの本数が少ないため、駅から離れたエリアでは車か自転車が必要です。
まとめ
扶桑町は、派手さはなくとも暮らしに必要なすべてがコンパクトに揃った「ちょうどいい田舎」です。名古屋駅まで特急20分のアクセス、充実した買い物環境、穏やかな治安、木曽川沿いの自然。長年にわたって人口が増加し続けてきた実績が、この町の住みやすさを雄弁に物語っています。
「平凡だが素直で誠実」——町長の言葉通り、扶桑町は住む人に寄り添う誠実なまちです。
すみかスコアでは、扶桑町の住みやすさ・防災・安全・経済力・子育ての5軸評価を公開しています。愛知県内の他の市区町村との比較もご覧いただけます。
小学校: 4校 / 中学校: 2校 (全国平均 小9校・中5校 / 中部平均 小9校・中5校)
土地平均取引価格: 約13.8万円/㎡ (全国平均 約21万円 / 中部平均 約16万円)
指標の内訳
各スコアは全国1,900市区町村との相対評価です。人口規模を考慮した人口比データで比較しています。