鶴岡市
この街に向いている人
鶴岡市の暮らしを詳しく知る
ユネスコが認めた「食の都」で暮らすということ
山形県鶴岡市は、2014年にユネスコの「食文化創造都市」に認定された、日本で唯一の食文化都市です。庄内平野の「庄内米」、夏の名物「だだちゃ豆」、「庄内砂丘メロン」——三方を山に囲まれ、日本海に面したこの街には、山・川・海の幸がすべて揃っています。
人口約11万5千人、面積1,311km²と東北地方で最も広い市域を持つ鶴岡市は、江戸時代に庄内藩の城下町として栄え、今もその面影を残す歴史ある街です。藤沢周平の小説の舞台であり、映画「おくりびと」のロケ地としても知られています。
交通——車社会だが、庄内空港で東京まで1時間
鶴岡市は基本的に車社会です。JR羽越本線の鶴岡駅から東京方面へは、特急で新潟経由、約4時間かかります。この点は正直に言えば都市部からの移住者にとってハードルです。
ただし、庄内空港が市内から車で約20分の距離にあり、東京(羽田)までのフライト時間は約1時間。1日4往復程度の便があり、東京との行き来は空路を使えば日帰りも可能です。
市内の移動は自家用車が前提ですが、道路は整備されており渋滞も少なく、主要な商業施設には広い駐車場が完備されています。通勤のストレスは都市部と比較して格段に少ないでしょう。
子育て——医療費18歳まで無料、給食費は第3子から無料
鶴岡市の子育て支援は手厚いと評判です。
子ども医療費は0歳から18歳の年度末まで無料(所得制限なし、ただし第1子・第2子は所得税課税の確認あり。第3子以降は確認不要)。2023年7月に対象が中学3年生から18歳まで拡大されました。
学校給食費は第3子以降無料。市内には小学校26校、中学校11校、高校7校があり、中高一貫校も開校しています。また、山形大学農学部、慶應義塾大学先端生命科学研究所、鶴岡工業高等専門学校など高等教育機関が充実しており、学問・文化を重んじる庄内藩以来の気風が今も息づいています。
「田舎暮らしの本」(宝島社)の「住みたい田舎ベストランキング」では、東北エリアの子育て世代部門で第2位、若者世代・単身者部門で第3位にランクインしています。
移住支援——お試し住宅は月7,500円から、米・味噌・醤油1年分プレゼント
鶴岡市は移住支援にとても積極的です。主な制度をまとめます。
東京圏からの移住支援金は、2人以上世帯で最大100万円(18歳未満の子ども1人につき加算あり)、単身者60万円。
県外から移住した世帯には、家賃補助として月額最大1万円を最長24か月間支給。さらにユニークなのが、一定の要件を満たす世帯に「米・味噌・醤油」1年分を提供する制度。食文化都市ならではの支援策です。
市営住宅を活用した「お試し住宅」は月7,500円〜12,000円で最長6か月間利用可能。2024年からは短期お試し住宅(1週間2,500円、家具家電付き、光熱費無料)も始まりました。移住コーディネーターが総合相談窓口で一人ひとりに合わせたサポートを行っています。
奨学金返済支援制度(つるおかエール)も用意されており、35歳までに市内に居住・就業し3年以上継続勤務した方が対象です。
食と暮らし——だだちゃ豆、庄内米、加茂水族館
鶴岡の暮らしで最大の魅力は「食」です。在来作物だけでも60種類以上が守り継がれ、地元のスーパーや直売所では四季折々の食材が驚くほど安く手に入ります。移住者の口コミでも「食品の高騰があまり起きない」「素材が美味しく安いお店がたくさんある」という声が目立ちます。
観光スポットとしては、世界最大級のクラゲ展示で知られる加茂水族館が人気。出羽三山(月山・湯殿山・羽黒山)は修験道の聖地として1,400年以上の歴史があり、「出羽三山生まれかわりの旅」は日本遺産にも認定されています。
温泉も豊富で、湯野浜温泉やあつみ温泉は日帰りでも楽しめます。冬の寒鱈まつりや夏の花火大会など、季節の行事も暮らしに彩りを添えてくれます。
先端技術——「人工クモの糸」のスパイバーが拠点を構える街
意外に思われるかもしれませんが、鶴岡市には先端バイオ産業の集積があります。慶應義塾大学先端生命科学研究所を核として、夢の素材「人工クモの糸」の開発で世界から注目を浴びるスパイバー社など、ベンチャー企業が続々と誕生しています。
「サイエンスパーク」と呼ばれるエリアでは、バイオテクノロジーを中心とした研究開発型企業が活動しており、IT系やバイオ系の仕事を求める若い移住者にとっても選択肢がある街です。
家賃相場——1Kで3万円台、東京の3分の1
鶴岡市の家賃は非常にリーズナブルです。1Kで3万円台、2LDKでも5万円台が相場。東京23区の3分の1程度の水準で、家賃補助制度(月最大1万円×24か月)と合わせれば、住居費の負担は大幅に軽減されます。
持ち家を検討する場合も、土地価格は都市部と比べて圧倒的に安く、広い庭付きの一戸建ても現実的な選択肢です。住宅リフォーム支援事業では、移住者が中心市街地の空き家を活用する場合、工事費の30%(上限300万円)の補助も受けられます。
冬の雪——覚悟が必要だが、対策はある
鶴岡市のデメリットとして正直に触れておくべきなのが雪です。庄内地方は日本海側気候で、冬は降雪量が多くなります。通勤時間は夏と冬で1時間以上の差が出ることもあるとの声があります。
ただし、除雪体制は整っており、主要道路は早朝から除雪車が稼働します。市の移住サイト「前略 つるおかに住みマス。」では冬の服装ガイドも公開しており、雪国初心者へのサポートにも力を入れています。雪かきに使う「ママさんダンプ」は鶴岡生活の必需品として、移住者の間でも話題になっています。
データで見る鶴岡市
すみかスコアでは、鶴岡市を住みやすさ・防災・安全・経済力・子育ての5軸で評価しています。自然災害リスクの低さ、治安の良さが特に高評価。口コミでも「大規模な被害が大きい災害が少ない」「凶悪事件がない」という声が多く、安心して暮らせる環境が整っています。
鶴岡市の詳しいスコアとデータは、すみかスコアの鶴岡市ページでご確認ください。
小学校: 20校 / 中学校: 8校 (全国平均 小9校・中5校 / 東北平均 小7校・中4校)
土地平均取引価格: 約6.4万円/㎡ (全国平均 約21万円 / 東北平均 約13万円)
指標の内訳
各スコアは全国1,900市区町村との相対評価です。人口規模を考慮した人口比データで比較しています。